音楽ビジネスにおいてのジャケットのアートワークはそのイメージを象徴や体現するものでかなり重要なピースであるが、実際には聴く側の大多数からしたらただのパッケージか付属品みたいなもので、それを誰がどのように作っているかなんてのを気にする人は少ない。
そりゃそうで、俺も気になったからといって全部を全部調べたりはしないし、作者不明のまま消費して終わるものが大多数で、全てを気にしろってのは酷な話とは思うが、作っているアーティスト側としてはもうちょっと気にしてくれよと、常々思っている。
俺はイラストレーターやデザイナーではなく、自称ではあるがアーティストなので、自分の存在の主張や発言は大小に関わらずする。
まあ、そもそもデザイナーもアーティストも一緒くたにしている人が大多数だし、こちらも全く面倒だし、あちらにも面倒な人だと思われるだろうし、理解ができそうな人以外にはそういった話はまあしないんだけど。
アーティストと、イラストレーターやデザイナーとの違いは、作品・コンテクストを自分発で作っているかどうか、重きをどこにおいているか、それらの違いと俺は考えている。俺は依頼を受けて作るビジュアルでもアーティストとして仕事をする場合には、自分のコンテクストに全て引き付けて作る。
そう言った考え方なので、デザイナーやイラストレーターは各種クライアントへの仕事できまっせ〜アピール以外の自己主張はすべきでは無いと考える。
そんな偏屈な俺にもデザイン仕事を多少くれる人がおり、そう言った場合にはありがたく仕事をするが、その場合において俺はただの視覚情報提供者なので、俺が作ったんだ〜とはわざわざ言わない、言いたくない。
10年以上前だが妻が彼女だった頃に「お前らデザイナーは黙って仕事してるだけでいい、クライアント仕事のデザインなんて誰が作ったなどそんなのは一切誰も気にしていないし、大衆に向けた自己アピールなどノイズ以外の何者でもない。ただの商品の付加価値を高めるためだけの視覚情報が偉そうなことを言うな」的な意味合いの発言をした事でまあまあ喧嘩になったことがある。
今ではもっと優しい言い方を覚えたし、考えはももう少しマイルドになっているのだが、基本的には考えは変わっていない。
まあ、サトウカシワ的な有名デザイナーであれば、作ったこと自体がバリューになっているし、それは例外として、あるんだけど。
ところで、俺がどんだけ嫌な奴かを主張したかったわけではなく、音楽のアートワークを「俺が」やった、そう言う、書くことが、今日このブログを書いた理由。なのでその本題に入る。
USのラッパーCRIMEAPPLEの新しいアルバムに、2017に描いた俺の油彩画を提供し、今日それがリリースされる。

配信だけではなく、アナログも売られる。裏のトラックタイトルも描いた。

この絵はその時までの俺の集大成でありマスターピースであると自負をしているが、ここに来るまでずっと無視をされてきた。
2年ほど前の某展示ではその店のクソ野郎に勝手に外され、雑に片されていたりと、散々無視をされてきた作品だが、ここに来て今までよりかは多少は明るい光に照らされることとなり、嬉しい限りではある。かっこいいと思い聞いていたラッパーと仕事をできると言うのも嬉しい。繋いでくれたBohemia Lynchことリュウタに感謝。
で、スキルトレード的な感じで、表裏ジャケットに使ったアートワークを使用したCRIMEAPPLEとコラボレーション服を3つ作ったんで、本当にもう、好きなだけ買ってください。



HIDDEN CIRCUS (SARCASTICALLY)
https://shop.hidden-circus.com/
案の定、無駄に前置きを書きすぎたせいで肝心の本題を書く気力がなくなってしまった。あとはプレスリリースを貼り付けておくので、皆様、何卒よろしくお願いいたします。
ニュージャージーのラッパーCRIMEAPPLEと東京のペインター/アーティストMAとのコラボレーションアイテムが発売。
DJ MUGGSとのコラボやSTATIK SELEKTAH、DJ SKIZZ、WESTSIDEGUNN等々の諸作への参加、現行ブーンバップのシーンで名を馳せるニュージャージーのラッパー・CRIMEAPPLE。
NEWアルバム『LET HIM COOK』のアナログLPのリリースに伴い、同アルバムへアートワークを提供した、東京のペインターMAとのコラボレーションアイテムが発売。
全10曲からなるCRIMEAPPLEの今作はサイケデリックをテーマとしており、それとの共通点を見出したCRIMEAPPLE自身が、MAのペインティング作品をジャケットアートワークへセレクト。
当ペインティング作品は『Yesterday’s Medicine』(2017年制作)。女性の顔を用い「止まることなく変わり続ける東京の街の蠢き」を、まさに「サイケデリック」に油彩で描いた1メートル四方のマスターピース。
裏ジャケットには、グラフィティをバックボーンにもつMAのアイコン的ペインティング「Dripping Letters」で全10曲のトラックタイトルを描き下ろした。
それらアートワークをデザインしたロング・ショートスリーブTシャツ計3型が期間限定の受注生産でHIDDEN CIRCUSオンラインストアにて販売。
また同ペインティング作品を中心に据えたMAのスタジオで行われるアポイントメント制のエキシビジョンを同時開催。
CRIMEAPPLE × MA
販売期間 : 2024年3月15日 (金) ~ 2024年3月31日(日)
発送所要日数 : それぞれご注文日より1~2週間程度
HIDDEN CIRCUS オンラインストア
https://shop.hidden-circus.com/
MA STUDIO EXHIBITION
場所 : 東京都中野区(以下住所は予約後にメールにて開示)
期間 : 2024年3月16(土), 17(日), 23(土), 24(日)
時間 : 14:00~17:00
MA web site・展示アポイントメントは下記より
https://zmawamz.jp/