どのクチが

著名な誰々と知り合いだと盛んに吹聴したり、調子よく軽口叩いて自分で約束した物事を都合が悪くなれば当たり前になかった事のようにする人間に、自分はそうならないように、一層気をつけて行こうと、ある人物と数年間関わりを持った結果、思わされた。
そういう人間は昔から俺の周りではダサいと盛んに言われ続けてきたし、俺も当然そう思って生きてきたが、実際に目の当たりにすると、まさかそんなダサいカマシをその年齢でするはずがないし、違和感は払拭できないが一旦信用してみよう、と結果的に自分の未熟さが誤った判断へと導いてしまった。
ファーストインプレッションからの自分の勘はやはり大切にする必要があると感じた。
残念ながら、現在の世の中で交友関係や仕事の幅を広げるにはその類の実像より大きく見せるスキル・言動はいつまでも有効なんだろうし、他人を正そうとは思わないし、これからもその調子でやっていってもらって別に構わない。
ただ俺はその虚像の制作活動の一員にはなりたくないし、小銭のために無駄なストレスを抱えたくないので、一生さようならに決定した。

一生さよならは10年に一度くらいのペースで訪れるが、徐々に小慣れてきて波風立てずに上手いこと自分の人生から抹消出来る様になってきた気がする。とか思ったが、こんな場にいちいち吐露しないと気が済まないわけだから、結局まだ消化、抹消しきれていないのだろう。
まあ、SNSや安居酒屋でグダグダいうよりかはよっぽどマシだろうし、ただ日記を公開しているだけだからまあ、いいとしよう。

ところでGW前くらいから久しぶりに日本語によるHIPHOPをよく聴いている。そうは言ってもほぼSHINGO★西成だけで、それ以外の日本語によるラップは頑なかつ保守的かつ天邪鬼な性格の俺は聞いていない。
SHINGO★西成はイギリスに留学中に日本語が恋しくなった時に、1st Albumの音質の悪いティーザーをひたすら聴いていた。当時はサブスクリプションはなかったし、データを買う事も敷居が高かったし。
帰国後に渋谷のクラブへある出演者のラッパーへ同行をした際に、同じく出演者であったSHINGO★西成に声をかけて握手をしてもらった。突然だったから大した事は言えなかったのだが、すごく長尺の熱いっぽい話をしてくれてとてもありがたかった。ただクラブ内の騒音で全く何を言っているか聞こえず、しかも初対面の立ち話で何度も聞き返すわけにも当然いかなかったので、熱い事を言われたっぽいファンのリアクションを捏造した思い出がある。

そのSHINGO★西成の新しいアルバム、本当に良くて、GWの帰省の電車内で退屈をしていた娘とイヤホンを共有して聞かせた。特にEVISBEATSの「あのコは」という曲が娘にハマり、笑いながら歌っていた。追加で俺の中でSHINGO★西成と同系列の中島みゆきも聞かせたところ、ややハマりし、ファイト!を一生懸命歌詞を追いながら歌い、激混みの車内でいい時間を過ごせた。
そんな感じで、実家のレーザーディスクでよく見ていた赤井英和のどついたるねん、SHINGO★西成から思い出して久々に見たくなった。SNS下品プロモーションのMMAファイターより、実直なボクサーがやっぱり好きだしその姿を見習いたい。

MA [em-ei]

1985年 アジア・日本生まれ 東京都在住

2012年2月24日の自身の誕生日に初個展「BORN IN JAPAN”[F*** you, I won?tdo what you tell me ]」を活動の声明とし開催して以来、アーティストとして活動を続けている。
油彩での写実的表現から、ステンシルを用いてのスプレーペイント、自身の街でのグラフィティから着想を得たペンキで描かれる「ドリップレター」など、各種油性塗料を主に使用したペインティング作品、そして雑誌、写真、ドローイング、文字等を元にアナログとデジタルの双方でのコラージュ作品、またそれらを組み合わせて作品制作をする。

WEBサイト : zmawamz.jp/
ショップ : shop.hidden-circus.com/


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